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【遺言書】片親家庭で育った「未婚・子なし」のお子さんに遺言書をおすすめしたい理由

ど〜も!行政書士の大川です。

今日は、ちょっと個人的な話から始めさせていただきます。

私は若くして結婚し、娘を出産して、離婚をしました。
20歳で産んだ娘は今年22歳。
現在大学4年生で、卒業後は法科大学院に進学する予定です。
娘は成人していますが、結婚はしておらず、もちろん子どももいません。

私自身が行政書士として相続の仕事をしていて、最近改めて思うことがあります。

こういうお子さんにこそ、一度「遺言書」のことを考えてほしい!

私ではなく、娘が書く遺言書です。

順を追って考えていきましょう。

以前、遺言書に関する記事で、法定相続人のことを書きました。

【遺言書】子どものいない夫婦に遺言書をおすすめする理由|夫婦のどちらかが亡くなったら誰が相続人になる? | 相続について, 遺言について | 行政書士シオン法務事務所
↑↑こちらの記事です↑↑

読んでいただくとわかる通り、もし今、娘に万が一のことがあった場合、相続人は【親】です。
母である私はもちろんのこと、娘の父親(離婚した元夫)も相続人になります。
つまり、娘が何の準備もせずに亡くなった場合、私だけで娘の相続手続きを完結させることはできません。
銀行口座の解約などをするにも、相続人である父親の関与が必要になる可能性があります。

とはいえ、今はまだ学生で大きな資産もなく、銀行口座の情報に関しては共有しています。
ジュニアNISAをほんの少し積み立てていたので証券会社の口座もありますが、完全に私が管理しています。
法的な論点はひとまず置いておいて、今はまだ私の手の届く範囲で何とかできるでしょう。

しかし今後、娘が就職して新たな口座を持ったら…
一生独り身でOK!となった勢いで家を買ってしまったら…
子どもを持たずに、私より先に逝ってしまったら……

私は20年近く音信不通の元夫に連絡を取り、遺産分割協議をしなければなりません。

嫌だ〜〜〜!!!
一生関わることはないと思っていたのに〜〜〜!!!

取り乱しました。
仕事柄、手続きとして必要なのはもちろん承知の上です。
頭では理解しているのですが、
「何十年も関わっていない元夫に、娘の相続手続きのために連絡を取らなければならない」
という状況は、私にとってかなりしんどい!
きっと民法を恨むでしょう。

もちろん、離婚後も良い関係で過ごしているご家庭もあるかと思います。
どんなご家庭も十人十色、それぞれのご事情があります。
離婚後も年に1回みんなで旅行に行くような、仲良し家族が存在すると風の噂で聞きました。

でも、うちは嫌だあ〜〜〜!!!

両親が離婚していても、親子関係がなくなるわけではありません。
そのため、子どもが亡くなったとき、一定の場合には離婚した父親も相続人になります。

その「一定の場合」が、

  • 両親は離婚している
  • 子どもは成人している
  • 子どもは未婚
  • 子どもに子どもはいない

というケースになります。
見事に我が家がドンピシャリです。

この状態で子どもが亡くなると、父母が相続人になります。

「もう何十年も会っていない」
「連絡先も知らない」
「離婚した後は父親が子どもを育てていない」
「養育費が1円も支払われていない」

という事情があっても、それだけで相続人ではなくなるわけではありません。
親子関係が続いている限り、相続人になる可能性があります

だから「成人したら遺言書」を考えてほしい、なんていうのは親の傲慢かも知れません。
若くて健康な人が、「自分が死んだときのことなんて考えたくない」と思うのは当然ですし、私の娘だって、きっと同じ気持ちです。

私も娘がまだ小さかった頃(20代前半頃)に「遺言書を書いて」と言われたら、
「なんで!?早すぎない!?!?」
と思ったはずです。

でも、成人して就職して、自分名義の銀行口座を持って、ある程度の財産を自分で管理するようになったら…
たま〜には
「もし自分に何かあったら、この財産を誰に遺したいか?」
と考えてみる日があっても良いんじゃないかなと思います。
特に、片親家庭で育った未婚のお子さんは、一度考えてみる価値はあるはずです。

この場合、「そんなに財産がないから」というのはあまり関係がなく、全ての人にふりかかる問題です。
相続手続きで大変なのは、財産の金額だけではありません。

  • 銀行口座
  • 証券口座
  • スマートフォン本体やサブスク
  • 賃貸住宅
  • 勤務先から受け取るお金

こうしたものも、亡くなれば一つ一つ整理していかなければなりません。
遺言書がない場合、誰が相続人なのかを戸籍で確認し、その相続人全員との関係の中で手続きを進めていくことになります。
財産が10万円しかないから簡単、というわけでもありません。

もちろん、誰に遺すのかは自由です。
親に遺してくれ!なんて言いませんし、私は娘が私より長く生きてくれることを望んでいます。

それでも、もし何かがあったときは…
自分が好きなジャンルの団体に遺贈、というかたちでも問題はありません。
「その意思を遺言書に遺しておくこと」に、大きな意味があるのです。

遺言書があれば、亡くなった後の財産の承継について、本人の意思を明確にすることができます。
ただし、遺言を書けば何でも自由になる、というわけではありません。
今回のように父母が相続人になるケースでは、遺留分の問題もあります。
そのため、

「○○(推しが所属している事務所)に全部渡したいから、とりあえず遺言を書けばOK」

という単純な話でもないんですよね。
だからこそ、誰が相続人で、どんな財産があり、誰に(どこに)何を遺したいのか。
その場合に遺留分の問題が発生するのか。
こうしたことまで考えたうえで遺言書を作ることが大切です。

私自身も、娘が就職するときに遺言書を書いてもらいたいな~と思っています。
これは行政書士としてではなく、母親としての気持ちの問題であり、親のわがままなのは百も承知ですが…

もし娘が私より先に亡くなったら、私は娘の財産を整理することになります。
そのときに、
「元夫に連絡を取って、相続手続きに協力してもらわなければならない」
という状況は、可能な限り避けたい。

もちろん、娘の父親も相続人になる以上、法律上必要なことについては対応するしかありません。
ただ、娘本人が元気なうちに、
「自分が亡くなったら、財産をどうしたいのか」
を決めて、きちんとした形で残しておいてくれるだけで、遺された家族の負担は大きく変わります。

遺言書というと、
「高齢者が書くもの」
「財産がたくさんある人が書くもの」
というイメージが強いですよね。

しかし、
「自分が亡くなったあと、遺された人に余計な苦労をさせたくない」
と思う気持ちに、年齢や財産の大小は関係ありません。
その気持ちも、遺言書を作る理由のひとつだと思います。

そして親御さんの側も、
「子どもはまだ若いから」
ではなく、
「成人して自分の生活を自分で管理するようになったから」
こそ、一度お子さんと話してみてもいいのではないでしょうか。

今回は私の経験をもとに書かせていただきました。

行政書士シオン法務事務所では、遺言書の作成サポートを行っております。
自筆証書遺言の場合も、公正証書遺言の場合も、もしものときの不安がなくなるまでしっかりお話を聞き、お手伝いさせていただきます。
是非一度お話聞かせてください。

ではまた!

行政書士 大川

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