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【相続】親からもらったお金、親に渡したお金|家族間のお金は相続のときにどう考える?

ど〜も!行政書士の大川です。

家族の間で動いたお金の話って、とっても大切なことなのに、難しいですよね。
たとえば、

・姉は大学まで親に学費を出してもらったのに、私は高卒で就職して家を出た
・弟だけ家を買うときに親から500万円援助してもらった
・私は就職後ずっと親に仕送りをしていた
・親からお金を借りているけど、まだ返していない……どうしよう……

こういったお話です。

皆さん、家族の中で面と向かってお金の話、できますか?
お金が動いたそのときは、家族の中でなんとな〜く納得していても、親の相続が始まった途端、

「あのときのお金、相続ではどうなるの?」

という話になるのは、よくあることです。

「弟は親からたくさんもらっていたんだから、その分、相続での取り分は少なくしてほしい」
「私は親にお金を出してきたんだから、その分は多くもらっていいよね」

お気持ちは、ものすごくよく分かります。
しかし、相続というのは、こうした「なんとなく感じる家族間の不公平」を全部まとめて清算できるわけではありません。

たとえば、親から子どもへの生前贈与については、「特別受益」という考え方があります。

・住宅を購入するときに親から多額の援助を受けていた
・結婚するときに親からまとまったお金をもらっていた

など、その贈与の内容や金額、当時の事情によっては、相続分の計算に影響することがあります。
ただし、

「兄は大学まで行かせてもらった」
「私は高卒で就職した」

というだけで、大学の学費をそのまま「兄が先にもらった相続財産」として計算できるわけではありません。
子どもの教育費は、親として通常負担する範囲のものと考えられることも多く、具体的な事情によって判断されるため、

「兄は400万円、私は100万円だったから、差額の300万円を相続で調整しましょう」

と単純にはいかないのです。

一方で、親からお金を「借りている」という場合は、また話が変わります。
たとえば、親から500万円を借りていて、まだ返していないという方から、

「親が亡くなったら、親から借りた500万円はチャラになりますか?」

というご質問をいただいたことがありました。
こちらに関していえば、親が亡くなったからといって、自動的に借金が消えるわけではありません。
親から見れば、「子どもに貸している500万円」という債権も相続の対象となる財産だからです。
相続人が複数いる場合には、その貸付金を含めて遺産をどのように分けるのか、という問題が出てきます。

逆に、親から「もう返さなくていいよ」と言われたのであれば、それは単なる貸付ではなく、贈与や債務免除として扱われる可能性もあります。

そして、

「私は高卒で就職して、ずっと親に仕送りしてきた」

という場合。
これも、

「親に仕送りした金額を、そのまま相続分に上乗せできる」

というものではありません。
ただ、親の介護をした、家業を手伝った、親の財産の維持や管理に特別な貢献をした、といった事情があれば、「寄与分」という別の制度が問題になることがあります。

つまり、

・きょうだいが親からもらったお金
・自分が親に渡したお金
・親のために自分がしてきたこと

は、全部同じ箱に入れて「どっちが得した?」と計算するものではないのですね。
ここが、家族間のお金の一番難しいところです。

そして、もうひとつ大切なのが、

「家族間の話だし、何も書かなくてもお互い承知の上ですよね」

を、できるだけ避けることです。
親から子どもにお金を渡すなら、それは贈与なのか、貸付なのか。
貸付なら、いつまでに返すのか。
きょうだいのうち一人だけにまとまった援助をするなら、それを将来の相続でどう扱ってほしいのか。

こうしたことを、元気なうちに整理しておくことが大切です。
場合によっては、贈与契約書や金銭消費貸借契約書を作ったり、遺言書に自分の意思を残したりすることもできます。

もちろん、書類を作ったからといって、きょうだい全員が、

「はい、これで全員納得!めでたしめでたし…」

となるとは限りません。
家族のお金の問題は、金額だけの問題ではなく、感情も大きく絡んでくることが多いからです。

「私は何もしてもらっていない」
「兄にはあれだけしてあげていたのに」
「私はずっと親の面倒を見てきたのにな……」

こういう気持ちが積み重なっていることもあります。
だからこそ、相続が始まってから、

「昔のお金のことも全部考慮して!」

と話し合うよりも、親が元気なうちに、

「誰に、何をしたのか」
「それは贈与なのか、貸付なのか」
「将来の相続ではどうしたいのか」

を確認して、整理しておくことが大切です。

家族だからこそ、お金のことを曖昧にしない、ということ。
そういう意識を持っておくことが、結果として「揉めごとの種」を摘んでおくことにもつながります。
それは、家族の仲を悪くしないための準備でもありますね。

行政書士シオン法務事務所では、相続手続きや遺言書作成のサポートはもちろんのこと、家族間の契約書の作成も承っております。

お金のことは、どうしてもモヤモヤしてしまいがちです。
いつか来る「そのとき」に考えるのではなく、元気なうちにお話し合いができるのが一番良いですよね。
「こんなこと、わざわざ書類にするの?」
と思うようなことでも、後になって「ちゃんと決めておけばよかった…」となるかもしれません。

家族間のお金について、気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

ではまた!

行政書士 大川

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