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【遺言書】親に遺言書を書いてもらいたい!そんなとき、まずしてほしいこと

ど〜も!行政書士の大川です。

先日、親である私が「娘に遺言書を書いてほしい」という内容の記事を書きましたが…

【遺言書】片親家庭で育った「未婚・子なし」のお子さんに遺言書をおすすめしたい理由 | 相続について, 遺言について | 行政書士シオン法務事務所
↑↑そのときの記事はこちら↑↑

世の皆様としては、逆の方の方が多いのかなと思います。
「親に遺言書を書いてほしい!」
私もこの仕事を始めてから、そんなご相談を多く受けるようになりました。

「親に遺言書を書いてほしい」
という気持ちを細かく分析していくと

・相続人間で揉めたくない
・相続人同士があまり仲良くない
・相続手続きを簡略化させたい
・相続関係が複雑(再婚や内縁の配偶者がいる等)
・事業用の財産や不動産など、単純に分けられない財産がある
・親の気持ちをしっかり書面に残してほしい など

そんな理由が多いと感じます。

「自分には法定相続分より多く財産を遺してほしい」
という方も中にはいらっしゃるかも知れませんが、その気持ちの裏側には、こんな事情が隠れていることもあります。

・長く親の面倒をひとりで見てきた
・他のきょうだいとの扱いに差がある
・親から愛されていると感じられない など

他のきょうだいは学費や住宅費用を多く出してもらっているのに、自分には何もなかった。
他のきょうだいは離れて暮らしているから、近くに住んでいる自分が親の面倒をずっと見ている。

「同じ親から生まれたきょうだいなのに」

という不満を感じてしまうのも無理はありません。

しかし、そんな方はもちろんのこと、そうでない方も、なかなか親に
「遺言書を書いてくれ」
とは言い出しにくいのではないかなと思います。

遺言書というのは、いわば亡くなったあとの財産や家族についての意思を残しておくものです。
「縁起でもない」と感じる方も親世代には多いです。
お元気なうちに、亡くなってからのことを想像するのはなかなか難しいですよね。

そして大半の親が、「うちの家族には必要ない」と思っています。

では、どうやって親に遺言書の話をすれば良いのでしょうか。

いきなり「遺言書を書いて」と言われると、親側もきっと色んなことを考えます。
「自分の財産を狙っているのでは…?」
と不信感を抱いてしまう可能性もありますし、
「早くあの世に行ってほしいと思っているのかしら…」
と悲しい気持ちになってしまう親御さんもいらっしゃるかも知れません。

そうならないためにも、大切なのは「聞き方」です。
「貯金いくらあるの?」
などと、いきなり直球を投げてしまうのは、今後の関係性なども視野に入れるとリスクが大きいため、おすすめしません。

私がおすすめしている方法のひとつとして、まず「親の昔話を聞く」というのがあります。

「私が小さいとき○○に住んでたよね?あのとき住んでた家って持ち家だったの?」
「昔お父さんの実家って畑でスイカ作ってたよね?あの畑ってどうなったの?」
「バブルの頃って、お母さんも結構遊んだりしてたの?」

これは今私が考えた一例ではありますが、こんな感じで親の過去を辿っていきます。
まずは、親自身についての話を聞きましょう。
その話の中で、

「あの時家を買って…お母さんが実家からもらったお金で半分出して…」
→今は住んでいない家の名義が残っているかも

「実家の畑は兄ちゃんが継いで、代わりに○○の山をもらった」
→親名義の山林があるかも

「パーっと遊んでねえ、お金全部つかっちゃった!」
→預金はあんまりないかも…(※これはうちの母の話です)

と少しずつ推測していく。
年を重ねた親との会話というのは、子どもの頃には知らなかったことが出てきたり、親がこれまでどんな人生を歩んで来たかを知る機会にもなります。
そして、親自身も過去を振り返ることで、「自分のもちもの(財産)」を思い出し、今後のことを考えるきっかけを作ることができます。

「この家って、お父さんの名義?お母さんの名義?」
「そういえば、あの土地は今どうなってるんだろう?」
「そういえば、昔から持ってる株があるって言ってたよね?」

そんな会話の中で、親の人生や財産について一緒に整理していきます。

1回ではなかなか難しいと思います。
何回かに分けて色んな話をして、

「もしものときにどうするか決めておいたほうがいいかも知れないね」

という話になったとき、初めて「遺言書」という選択肢が出てくるのではないかと思います。


結構気の長い話だなあ…、というのがこれを読んでいる方の率直な感想ですよね。
ただ、これにも理由があります。
親に遺言書を書いてもらうためには、親自身に「自分ごと」であることを認識してもらう必要があります。

「私たちが困るから遺言書を書いてくれ」

というのではなく、

「お父さんはどうしたい?」
「お母さんは、これをどうしておきたい?」

と、親自身の希望を聞く。
遺言書は、子どものために親が書かされるものではなく、親自身が自分の財産や家族について考え、自分の意思を残しておくためのものです。
だからこそ、まずは親の昔話を聞くところから始めてみてもいいのではないでしょうか。

親がこれまでどんな人生を歩んできて、どんな財産を持ち、これから何を大切にしていきたいのか。
そんなことを一緒に話しているうちに、

「じゃあ、もしものときのことも決めておこうか」

と、親の方から言ってくれるかもしれません。
そのときは、しっかりと親御さんの気持ちを尊重してあげてくださいね。

遺言書は、家族の中で動く大きな財産をどう扱うかを決める、大切な書類です。
親自身の「遺言書を書こう」という気持ちが重要です。
そして、親子といえど、それなりの信頼関係がなければできない話です。
親のことを知る、その気持ちが「親に遺言書を書いてもらう」第一歩だと思います。

そして、それでもなかなか難しいのであれば、

「遺言書を書かず、遺産分割協議に任せる」

というのもひとつの親の意思です。
対話を重ねる中で親の気持ちも変わっていく可能性もありますし、自分の心の整理も同時にできるかも知れません。
親子だからこそできる、相続準備の始め方だと思います。

行政書士シオン法務事務所では、遺言書の作成サポートをしています。
自筆証書遺言、公正証書遺言、どちらの場合もしっかりとお話を聞き、ご家族に寄り添ったお手伝いをさせていただきます。
気になることがありましたら、まずはお気軽にお声掛けくださいね。

ではまた!

行政書士 大川

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