
2026/09/20
【離婚】子どもが独立したら離婚したい|「その日」に向けて今から考えておきたいこと
ど〜も!行政書士の大川です。 私は普段、相続手続きや遺言書作成、終活支援などの業務のほかに、離婚協議書や離婚公正証書の作成もお手伝いしています。離婚に関するご相談を受けていると、 「子どもが成人したら離婚したい」「子ども […]
2026/09/20

ど〜も!行政書士の大川です。
私は普段、相続手続きや遺言書作成、終活支援などの業務のほかに、離婚協議書や離婚公正証書の作成もお手伝いしています。
離婚に関するご相談を受けていると、
「子どもが成人したら離婚したい」
「子どもが大学を卒業するまでは我慢しようと思っている」
「夫が定年したら離婚しようと決めています」
というお話を聞くことがあります。
今すぐ離婚するわけではないけれど、いつか離婚することは自分の中ではもう決まっている。
そんな方も、意外といらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、いわゆる「熟年離婚」を考えている方に向けて、「その日」が来る前に考えておきたいことについて書いてみたいと思います。

「子どもが独立したら、離婚届を出して終わり」
というほど、長年連れ添った夫婦の離婚は簡単ではありません。
婚姻期間が長ければ長いほど、夫婦で築いてきたものも増えていきます。
たとえば、
・自宅などの不動産
・預貯金
・株式や投資信託
・生命保険
・自動車
・退職金
・年金
など……
20年、30年と夫婦として生活していれば、「これは誰のもの?」と簡単には分けられない財産も出てきます。
そして、離婚したあとも当然ながら生活は続きます。
「離婚したい!」という気持ちだけではなく、
「離婚したあと、どこに住む?」
「毎月いくらあれば生活できる?」
「老後の収入は?」
「今ある財産をどう分ける?」
というところまで、あわせて考えておく必要があります。
たとえば、夫が会社員、妻が専業主婦というご夫婦では、自宅、預貯金、車、すべてが夫名義ということも珍しくありません。
こういった現実を目の当たりにすると、
「私名義の財産はほぼないのでは……」
と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、財産分与では、単純に「誰の名義になっているか」だけで決まるわけではありません。
婚姻中に夫婦が協力して築いた財産であれば、夫婦の共有財産として財産分与の対象になる可能性があります。
一方で、結婚する前から持っていた財産や、婚姻中であっても相続などによって取得した財産については、原則として財産分与の対象にはなりません。
つまり、
「夫名義だから全部夫のもの」
ということもなければ、
「結婚してから増えた財産は何でも全部半分」
というわけでもありません。
だからこそ、離婚を具体的に考え始めたら、まずは「夫婦にどんな財産があるのか」を整理してみることが大切です。

そして熟年離婚で大きな問題になりやすいのが「家」です。
※ここでいう「家」は、賃貸ではなく持ち家のことを指します
「離婚後もこの家に住みたい」
という方もいれば、
「売却して、そのお金を分けたい」
という方もいます。
住宅ローンが残っている場合には、さらに話が複雑になります。
・誰の名義になっているのか
・住宅ローンの債務者は誰なのか
・現在の自宅の価値はいくらくらいなのか
・ローンはいくら残っているのか
考えなければならないことはたくさんあります。
「私はこの家に住み続けるから、家をもらえばいいよね!」
だけでは済まないこともあります。
自宅は金額が大きい財産だからこそ、離婚届を出す前にきちんと整理しておきたいところです。

熟年離婚という言葉と一緒によく出てくるのが「年金分割」です。
なんとな〜く、
「離婚したら夫の年金を半分もらえる」
というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、年金分割は「元配偶者が受け取る年金そのものを半分にして受け取る制度」ではありません。
対象となるのは、婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録です。
離婚後の生活を考えるうえで年金はとても大切ですので、「自分の場合はいくらくらいになりそうなのか」というところまで確認しておくと安心です。
なお、離婚時の年金分割には請求期限があり、令和8年(2026年)4月からは、原則として離婚等をした日の翌日から5年以内となっています。
「離婚したら自動的に分割される」というものではありませんので、この点も忘れないようにしましょう。

そして、とても大切なところですが、離婚すると元夫・元妻はお互いの相続人ではなくなります。
たとえば離婚後に元夫が亡くなったとしても、元妻には原則として相続権はありません。
一方で、夫婦が離婚しても、親と子の関係までなくなるわけではありません。
子どもにとっては、離婚後も父は父、母は母です。
そのため将来、離婚した元配偶者が亡くなったときに、子どもが相続人になることはあります。
離婚をきっかけにお子さんとの縁も切れてしまったり、その後再婚していたりすると、相続関係が非常に複雑になります。
「離婚したら元配偶者との関係も、子どもとの関係もすべてなくなる」
ということはありません。
元配偶者と共に出て行ったお子さんに「できるだけ財産を残したくない」という事情がある場合には、遺言書を作成するなど、あらかじめ対策を考えておくこともできます。
ただし、お子さんには原則として「遺留分」がありますので、遺言書を書けばそれですべて解決!というわけではないのが難しいところです。
そのあたりも含めて、しっかり考えておくことが大切ですね。

「子どもが大学を卒業したら」
「あと5年したら」
「夫が定年したら」
離婚する時期を自分の中で決めているのであれば、その日まで何もせずに待つ必要はありません。
・今ある財産を確認する
・自宅の名義や住宅ローンの残高を確認する
・自分の年金について調べる
・離婚後に住む場所を考える
・毎月の生活費を計算する
そして、離婚するときに相手と何を話し合う必要があるのかを知っておく。
離婚までに準備できることは、意外とあります。
離婚届を提出すれば法律上の夫婦関係は終わりますが、自分の人生はその翌日からも続いていきます。
特に長年連れ添った夫婦の離婚では、これまで夫婦で築いてきた財産や生活を整理しながら、同時に「これから自分はどう暮らしていくのか」を考えなければなりません。
「もう一緒に暮らしたくない!」
そんな気持ちが離婚を考えるきっかけだったとしても、それだけで勢いよく離婚届を出してしまうのではなく、
「離婚したあと、どうやって生活をしていこう?」
というところまで、一度具体的に考えてみてください。
離婚するかどうかを最終的に決めるのは、自分自身です。
だからこそ、「その日」が来たときに慌てないように、今できるところから、少しずつ準備を始めてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、私は22歳のとき、結婚生活4年で離婚しています。
「離婚しよう!」
と決めてから実際に離婚するまで、たしか1ヶ月ほどしかありませんでした。
若さに任せた勢い、というのが一番大きかったと思います。
そしてなんとな〜く、結婚したときから「いつか離婚するだろうな……」という気もずっとしていました。
私自身、親が離婚していることもあってか、「離婚」というものに対するマイナスイメージがなかった、ということもあります。
離婚してもたくましく生きている親の姿を見ていたので、
「離婚は別によくあること、まあ何とかなるやろ」
などと思っていました。
そして実際、めちゃめちゃ大変ではありましたが、何とかなりました。
しかし、今の私が22歳の私に会えるなら、
「離婚するのはいいけど、その前にちゃんと色々決めておきなね……」
と教えてあげたいです。
離婚すること自体が悪いわけではありません。
ただ、離婚届を出すことと、離婚後の生活を整えることは全く別の話です。
特に「いつか離婚しよう」とすでに心の中で決めているのであれば、その「いつか」までの時間は、自分のこれからの生活を準備するための時間にもできます。
ただ生活に耐えているだけではもったいないですよね。
「その日」に慌てなくてもいいように、今のうちから少しずつ考えてみてくださいね。
行政書士シオン法務事務所では、離婚協議書の作成や、離婚公正証書の作成サポートを行っています。
・離婚に向けて何から始めたら良いかわからない
・離婚について何を話し合えば良いかわからない
・財産分与について整理しておきたい
・養育費や面会交流についてきちんと書面に残しておきたい
・離婚協議書を作っておきたい
・離婚の条件を公正証書にしておきたい
・今すぐではないけれど、将来の離婚に向けて準備しておきたい
そんな方は、一度ご相談ください。
ひとつずつ、一緒に整理して考えていきましょう。
ではまた!
行政書士 大川

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