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【相続】「うちは揉めない」は本当?|相続で揉めやすい家族の特徴

ど〜も!行政書士の大川です。

私は名古屋市中川区で、相続手続きや遺言書作成、終活に関するご相談をお受けしています。

「うちはそんなに財産ないから、相続で揉めることなんてないと思う」

相続のお話をしていると、こんな言葉を聞くことがあります。
たしかに「相続争い」と聞くと、何億円もの財産があるご家庭で、親族同士が遺産を巡って争っている……
みたいなイメージがあるかもしれません。

しかし、実際には財産が多いから揉める、少ないから揉めない、という単純な話でもありません。
預貯金と自宅くらい、というご家庭でも話がまとまらないことはあります。
むしろ相続のご相談を受けていると、財産の金額そのものより、それまでの家族関係やコミュニケーションの積み重ねが影響していることも多いように感じます。

たとえば、兄弟姉妹の仲があまり良くなく、何年も連絡を取っていない場合。
親が元気なうちは、それでも特に困らないかもしれません。
ところが親が亡くなると、突然、

「実家どうする?」
「預金はいくらある?」
「誰が手続きする?」
「どうやって分ける?」

という、かなり大事な話をしなければならなくなります。
普段まったく話をしていない人同士が、いきなりお金や不動産について話し合うというのは、なかなかハードルが高いです。

逆に、父が亡くなって母が健在、というような一次相続では、残された親御さんが中心となって話をまとめてくださるご家庭も多いと感じます。
問題になりやすいのは、その親御さんも亡くなり、兄弟姉妹だけで話をしなければならなくなったときですね。

また、家族の中で「言わなくても分かっている」と思っていることが、それぞれ違う場合もあります。

・長男なんだから実家を相続すると思っていた
・親の介護をずっとしてきたんだから、少し多くもらって当然だと思っていた
・姉は結婚するときに親からかなり援助してもらっていた
・お父さんから、この家は私にくれると聞いていた

それぞれにとっては「当然のこと」でも、他の相続人にとっては初耳かもしれません。
そして親御さん本人が亡くなってしまっている以上、「実際どういうつもりだったの?」と確認することもできません。

介護や親御さんのお世話が一人に偏っていたご家庭も、感情が表に出やすいところです。
近くに住んでいる子が病院への送迎をしたり、買い物をしたり、施設を探したりと負担がかかる一方で、遠方に住んでいる兄弟姉妹は年に数回しか帰ってこない。
そして相続が始まった途端に「きょうだいだから法定相続分は同じ」と言われる。
法律の話とは別に、

「私ばっかりやってきたのに」

という気持ちが出てくるのは、ある意味当然のことなのかもしれません。

こうして見てみると、相続をきっかけに突然家族仲が悪くなるというより、それまで表に出ていなかったものが、相続によって表面化することも多いのかなと思います。

・昔からの兄弟間の不公平感
・親に対するそれぞれの思い
・介護の負担
・生前にもらったお金
・何年も連絡を取っていなかった期間

相続は、それまでの家族関係の「答え合わせ」のようなところがあるのでしょうね。

【相続】親からもらったお金、親に渡したお金|家族間のお金は相続のときにどう考える? | 家族関係について, 相続について | 行政書士シオン法務事務所
↑↑親子間のお金のやり取りについては、こちらの記事でも詳しく書いています。↑↑

では、揉めないためにはどうすればいいのでしょうか。

家族関係が良好で、普段から話ができるのであれば、元気なうちから少しずつ話をしておくのが一番です。

「実家はどうする?」
「預金や保険はどこにある?」
「お父さんやお母さんはどうしたい?」

そんな話を一度しておくだけでも、亡くなったあとに初めて全部を知るよりはずっと違います。

ただ、ここで問題になるのが、

「うちはもう、そんな話ができる家族じゃないんだよね……」

という場合です。

・何年も疎遠になっている
・連絡すると喧嘩になる
・親子関係が悪い
・兄弟姉妹同士で昔から確執がある

そんなご家族に
「相続で揉めないために、もっとコミュニケーションを取りましょう」
と言っても、
「それができるなら困っていません!」
と返ってくるのは当然のことです。

もちろん家族仲が良いに越したことはありませんが、相続対策のために、無理に仲を良くする必要はないと私は思っています。
そういう場合には、「仲良く話し合うこと」ではなく、

「将来、話し合わなければならないことを減らしておく」

という考え方もあります。

・自分の財産を整理しておく
・生前に子どもへ渡した大きなお金などがあれば記録しておく
・自分の財産を誰にどう残したいのか考えて、必要であれば遺言書を作っておく
・仲の悪い兄弟姉妹に一つの不動産を共有させるような状態を、できるだけ避ける

「家族関係そのものを変える」のではなく、「今の家族関係のまま相続が起きたらどうなるか」を考えて準備する、ということです。

そして、相続が発生したあとに、相続人同士で直接やり取りをするのが難しい場合には、専門職など第三者を間に入れて手続きを進める方法もあります。
あまり仲の良くない家族から突然、

「署名して実印押して」
「印鑑証明書送って」

と言われたら、

「何に使うの?」
「本当に大丈夫?」
「なんであなたに渡さないといけないの?」

と思ってしまうことでも、第三者から手続きの内容や必要な書類について説明を受けることで、感情とは切り離して考えやすくなることがあります。

私は行政書士ですので、家族関係を修復したり、すでに争いになっている相続人同士の交渉をしたりすることはできません。
すでに「私は絶対に納得しない」「この取り分でなければ応じない」というような紛争になっている場合には、弁護士にご相談いただくことになります。

ただ、そこまでの争いにはなっていないけれど、

「できれば兄とは直接連絡を取りたくない」
「姉と話すと感情的になってしまう」
「何をどう説明したらいいのか分からない」

という段階であれば、私のような第三者が間に入り、必要な手続きを一つずつ整理していくことで、淡々と進められることもあります。

相続対策というと、遺言書や相続税などを思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも、「家族がどういう関係なのか」を考えておくことも、とても大切な相続対策のひとつです。

仲の良い家族なら、たくさん話しておきましょう。
話すことが難しい家族なら、なるべく話し合わなくても済むように準備しておきましょう。
相続が始まったあと、自分たちだけでやり取りするのが難しければ、第三者を入れる選択肢があることも覚えていてくださいね。

家族全員が仲良しでなくても、相続の準備はできます。
「うちは仲が悪いから、どうしようもない」
と諦めるのではなく、その家族関係だからこそ、元気なうちにできる準備を考えてみてはいかがでしょうか。

行政書士シオン法務事務所では、相続手続きや遺言書作成サポートを承っております。

・家族仲があまり良くないので、相続のことを考えると少し不安
・兄弟姉妹とは疎遠で、自分たちだけで手続きを進められる気がしない
・今の家族関係を考えると、元気なうちに何か準備しておいた方がいいのかな

そんな段階でのご相談でも大丈夫です。
相続が始まってからの手続きはもちろん、「今の家族関係なら、どんな準備をしておくと安心か」というご相談もお受けしています。

家族のかたちも、関係性も、ご家族ごとにそれぞれ違います。
全員が仲良く話し合えることを前提にするのではなく、そのご家族に合った方法を一緒に考えていきましょう。
お気軽にお声掛けくださいね。

ではまた!

行政書士 大川

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