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【家族関係】生き別れた家族のことを知りたい|複雑な家族関係の相続人調査

ど〜も!行政書士の大川です。

私の両親は、私が2歳のときに離婚しています。
私は母に引き取られ、その後ほとんど父と会うこともなく大人になりました。

離婚後に会ったのは多分3回くらいで、最後は小学1年生の夏休み。
台風が近付くなか、両手いっぱいのお菓子を抱えて、父が一瞬だけ私と母が住むアパートに来ました。
今思うと、あれはパチンコの景品だったのかな…という感じですね。
父はそれを私に手渡し、それからぱったりと消息が途絶えました。

父方の祖母が捜索願を出したり、新聞の「たずね人」の欄に投書したりしましたが、父の行方は分からず…
生きているのか死んでいるのか、それすら分からない状況。
現代のようにインターネットやSNSなどもなかったので、探し方すら分かりませんでした。

父のことを知ったのは、私が39歳のとき。
母が亡くなってからでした。
母の相続手続きのために、出生から死亡までの戸籍を集めていると、父の名前を発見。

これって…
父親の戸籍取れば、生死の確認はできるのでは?

私は再び役所に行き、父の出生から現在までの戸籍を全て取得しました。
戸籍の広域交付が始まったばかりだったので、とても時間がかかったことを覚えています。
4時間ほど、役所の硬い椅子に座ってぼんやりと過ごしました。

そして出てきた父の戸籍には「除籍」の文字が…
父は平成24年に北海道で亡くなっていました。
生まれた年から数えると、62歳でした。

届出を出してくれた方は「家屋管理人」となっていたので、きっと大家さんでしょうか。
孤独死だったのかな〜………

頭のどこかには、もしかしたら、の気持ちがありましたが、現実を知って妙に腑に落ちた部分もありました。
父は青森県の出身で、父の親の世代はもともと北海道の人間だと聞いたことがあります。
戸籍には「樺太」の文字があり、父方の親族がよくロシアの話をしていた意味がここでようやくわかりました。

戸籍を辿れば、生き別れや疎遠になった家族の「その後」が分かることがあります
私の場合は、母の相続手続きをするために戸籍を集めていたことがきっかけでした。
そして、父の戸籍を取得し、父がすでに亡くなっていることを知ることができました。

では、私のように、生き別れた家族のことを知りたい場合、具体的にはどうすればいいのでしょうか。

まず手掛かりになるのが、戸籍です。
戸籍には、出生、婚姻、離婚、養子縁組、死亡など、その人の身分関係に関する情報が記録されています。

たとえば、両親の離婚によって父親と離れて暮らすことになった場合。
自分の戸籍から父親との親子関係を確認し、その父親の戸籍を辿っていくことで、現在の戸籍まで辿り着ける場合があります。

きょうだいの場合も同じです。

「昔は一緒に暮らしていたけれど、親の離婚や再婚などをきっかけに会わなくなった」
「自分には異母きょうだい、異父きょうだいがいると聞いている」

という場合も、戸籍を辿ることで、家族関係を確認できることがあります。

ただし、ここで一つ注意が必要です。
戸籍は、誰でも自由に取得できるものではありません。
戸籍を請求できる人や、請求できる範囲には法律上の決まりがあります。

基本的には、自分自身や配偶者、直系尊属(父母・祖父母など)、直系卑属(子・孫など)の戸籍は請求することができます。
一方、きょうだいや叔父・叔母など、自分の直系にあたらない親族の戸籍については、単に「家族(親族)だから」という理由だけで自由に取得できるわけではありません。
第三者請求として、法律で定められた要件を満たす必要があります。

どちらの場合も、自分との親族関係を確認しながら、必要な戸籍を順番に辿っていくことになります。

では、戸籍を辿って家族の存在が確認できたとして、その人が今どこに住んでいるのかを知りたい場合はどうでしょうか。

ここで手掛かりになるのが、戸籍の附票です。
戸籍の附票には、その戸籍に記載されている人の住所の履歴が記録されています。
その戸籍に記載されている人について、本籍を置いている間の住所の履歴が記録されている、と考えると分かりやすいかなと思います。
そのため、戸籍を辿っていき、現在の戸籍が分かった場合には、その戸籍の附票から住所を確認できることがあります。

ただし、これも「家族なら必ず現在の住所が分かる」というものではありません。
戸籍の転籍や改製があったり、住所の記録が現在のものと一致しない場合などもあります。
何らかの事情があって、住民票を移さないまま生活している方もいらっしゃいますしね。

また、戸籍や戸籍の附票には取得についてのルールがありますので、請求すれば必ず取得できるとは限りません。
「この人のことを知りたい」と思ったときには、まず自分とその人との関係を確認し、どの戸籍を辿ればいいのかを整理することが大切です。

少し話を戻します。
今回、私が父の戸籍を取得したのは、父に会いたかったからではありません。
そもそも、その時点で父が生きているのかどうかすら分からなかったのです。
母が亡くなったことによって、もうひとりの親である父が今どうしているのか、なんだか興味が湧きました。
ほとんど記憶がないため、それまで気にしたことはありませんでしたが、

「生きていたら、私の知らない何かを知っているかも…」

という気持ちが生まれたのを覚えています。
でも、生死すら不明の状態です。
まずは確認してみよう!
それが父の戸籍を辿った理由でした。

実際に戸籍を見て、父が亡くなっていたことを知りましたが、悲しかったか?言われると、そこは微妙なところです。
父ですが、ほぼ知らない人ですからね。

母が亡くなり、父の死を知り、私の生産元となる人間がもうこの世に存在していないという事実。
なんだかすごく不思議な気持ちになりました。

知ることと、会うことは別に考えた方が良いかも知れません。

「今どこにいるのか知りたい」
「生きているのか知りたい」
「元気なのかだけでも知りたい」
「なぜ自分を捨てたのか聞いてみたい」
「自分にはきょうだいがいると聞いている。その人がどんな人生を歩んできたのか知りたい」

そんな気持ちもあると思います。
しかし、家族だからといって、必ずしも再会したほうがいいとは限りません。
離れて暮らすことになった理由も、それぞれの家族によって違います。
再会することがお互いにとって良い結果になるとは限らないでしょう。
だから私は、「生き別れた家族を探す」ということを、必ずしも「再会するためのもの」だとは思っていません。

ただ、知りたいと思うこと。
それ自体は、とても自然なことだと思います。

戸籍は、相続、結婚、離婚などで、手続きをするためだけの書類だと思われがちです。
しかし、その紙の中には、たくさんのドラマがあります。

行政書士になってから、私自身もたくさんの戸籍を見てきました。
戸籍には、その人がどんな家族関係の中で生きてきたのかという記録が残っています。
何歳で結婚して、誰と結婚して、子どもを何人もうけて、いつ離婚して、どこで亡くなったのか。
そういったことが戸籍を読み解くとわかってきます。
答え合わせをすることは難しいですが、その方が歩んだ人生を、なんとな〜く追体験している気持ちになるのです。

私にとって父の戸籍は、単なる「相続に必要な書類」ではなく、父の人生の一部を、初めて知ることができた記録でした。

もちろん、家族だからといって、何でも知ることができるわけではありません。
それぞれの方にプライバシーがあり、個人情報は法律で守られています。
それでも、

「生き別れた家族のことを知りたい」
「昔離れてしまった親が、今どうしているのか知りたい」
「会いたいわけではないけれど、せめて生きているのかだけでも知りたい」

そう思っている方がいらっしゃるのであれば、戸籍や戸籍の附票が、その人とのつながりを辿るための手掛かりになるかもしれません。

会わなくてもいい。
連絡を取らなくてもいい。
ただ、知りたい。
家族だから、知りたい。

そんな気持ちを、私は否定したくありません。

行政書士シオン法務事務所では、相続手続きのための戸籍収集や相続人調査も承っています。
相続手続きでは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集め、相続人を確定させる必要があります。
そのため、

・離婚や再婚をしている
・前妻(前夫)との間に子どもがいる
・認知した子どもがいる
・養子がいる
・長年疎遠になっている親族がいる
・相続人になるはずの方がすでに亡くなっている
・きょうだいが相続人になる
・そもそも相続人が誰なのか分からない

など、ご家族の事情が複雑な場合には、戸籍を集めていくうちに「思っていたより大変だった」ということも少なくありません。

戸籍は、ただ集めればいいというものではなく、ひとつ前の戸籍を確認し、そこから次の戸籍を辿り、家族関係を順番に確認していきます。
戸籍には、その人の家族関係が記録されています。
その記録を辿って「誰が相続人なのか」を確認していくことが、相続手続きのスタートラインです。

「自分で戸籍を集めてみたけれど、これで全部なのか分からない」
「家族関係が複雑で、どこまで戸籍を集めればいいのか分からない」
「遠方の役所に戸籍を請求するのが大変」

そんな場合には、戸籍収集から相続人調査、法定相続情報一覧図の作成まで、まとめてお任せいただくこともできます。


家族のかたちは、ひとつではありません。
だからこそ、相続手続きもひとりひとり違います。
家族関係が複雑で相続人の調査にご不安がある方は、まずは現在分かっている範囲でお話をお聞かせください。

ではまた!

行政書士 大川

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